アートと本と共に暮らす

▶︎音楽を聴きながら読書を楽しむライブラリースペース

S様のお住まいで印象的なのは、約118㎡ととても広い家であるのにも関わらず、繋がりが感じられること。ベッドルームの隣にはライブラリースペースがあり、インナーテラスを通じてリビングダイニングにつながっています。

「この間取りにとても満足しています。その理由はライブラリーにあって、ライブラリーが完全に1つの部屋として独立しているとスペースが狭く開放感が感じられませんが、今の間取りであれば、ライブラリーに開放感もあるし、それでいて奥まっているのでリビングから見えずプライベート感も感じられる。それが良かったですね」(奥様)

▶︎この寝室のまわりをぐるっと回遊できるような造りになっています

「友人や知人に家を紹介すると、みなさん寝室まわりを見てびっくりしますね。ライブラリースペースのソファで夜は音楽をかけながら本を読んだりしているんですが、プライベート感があるのに、閉塞感を感じないので、とても心地よく過ごせます。たとえ扉一枚、壁一枚だったとしても、ここに仕切りがあったら、居心地が悪くなっていたかもしれません」(ご主人)

物件探しで大切にしたこと

▶︎S様の趣味のひとつは「アート収集」。飾るように置かれたデザイナーズ家具も空間を引き立てます

それまでは調布市に暮らしていたS様ご夫妻。都心の便利な場所で暮らしたいという気持ちから、当初は青山や目黒、恵比寿や広尾といった都心エリアを中心に駅から近い物件を探していました。

「でも、どの物件もあまりピンと来なかったんです。利便性という意味で立地が良い物件でも、周辺環境の騒音が気になってしまって」(ご主人)

▶︎リビング側から見たライブラリースペース

▶︎しまっていたアートも新居では飾れるようになったそう

 

「物件探しをしていく中で、静かで落ち着いた環境であり、なおかつお洒落なパン屋さんやケーキ屋さんがあるような場所であれば、都心から少し離れていてもいいんじゃないかと思えたことが大きかったのかも知れません」(奥様)

最終的にS様ご夫妻が選んだのは、都心の喧騒から離れた、世田谷区の閑静な住宅地にあるマンションでした。

物件購入の決め手は暮らしている人の姿

▶︎お施主様、プロジェクトメンバーに加えて、売主様もご一緒に

「このマンションの提案をして頂いた時は、“駅徒歩18分は流石に遠いな”と感じて、最初は断ろうと思っていました。駅から遠い場所に暮らしたことが無かったので、“遠い”という印象がどうしてもあったからです。ただせっかく強くオススメしてくれるのだから、見に行くだけ行ってみようかとなりまして」(ご主人)

S様の希望エリア外の物件でしたが、担当コーディネーターが「S様の理想の暮らし方がイメージできた」と、S様に熱烈にプレゼン。いくつかの物件内見に同行するなかで、S様ご夫妻は「建物が密集していない開放感がある環境で、なおかつ静かな暮らしを求めている」と感じていたことも、この物件をおすすめした理由でした。

▶︎最上階の角部屋で、大きな開口部の先には広いバルコニーも。リノベーション前は細かく部屋で区切られていました

「実際に見てみると、物件それ自体の広さやバルコニーからの景色の気持ち良さなど、駅からの遠さが苦にならないほど、沢山の魅力が見つけられたのも大きかったですね。それに、マンション周辺を歩いてみた時に、『こんな所にお肉屋さんやケーキ屋さんがある』と見つけることができて、この場所良いね、となったんです」(奥様)

駅からの距離は物件選びのひとつの指標ですが、その周辺の環境も見極めたいポイント。駅からの道のりが楽しいものであれば、距離に対する印象は大きく変わります。そしてもうひとつ、S様ご夫妻がこの物件を購入する決め手となったのは、売主様の暮らしぶりが見えたことだったそう。

「居住中の物件を内見したのは2度目だったんですが、家の雰囲気などから、丁寧に暮らされている方なんだなという印象を持ちました。売主様の暮らしぶりやマンションが持つ雰囲気の良さが、物件購入の後押しとなりました」(ご主人)

建築家にリクエストしたこと

▶︎リビングに鎮座するブルーのソファは「MARENCO」。恵比寿のarflexで設計メンバーも一緒にセレクトしました

「前に暮らしていた家では、“しょうがないからその状態にしている”というスペースが沢山ありましたね。引越すのだったら、そういう部分を無くして、自分たちらしい暮らしをしたいと思っていました」(ご主人)

プランニングの際は、S様が新居に置きたいと考えている家具から、理想の生活スタイルのイメージが広がり、プランが具体的になっていきました。

「自分の好きなものに囲まれて暮らしたいという気持ちはありました。家具で言えば、マレンコのソファを置きたいということ、またダイニングテーブルは両親から貰ったものだったので、そのテーブルをリペアして使いたいという希望がありました。私たちは広いリビングを希望していましたが、寝室のまわりをぐるっと回れるような間取りを提案されたことにはとてもビックリしました(笑)」

近所に「お気に入り」がある暮らし

▶︎マンションの近くにある遊歩道。都心よりもゆったりとした時が流れている気がします

それまで住んでいた家では、家で過ごすことにあまり意識が向いていなかったというS様ご夫妻。現在の家に暮らし始めて、家で過ごす時間が増えたと話します。

「今の家に引っ越すまでは、“家で心地よく過ごす”ということへの意識があまりなかったように思います。この家に越してからは、家で本を読んだりDVDを見たりすることが多くなりました」(ご主人)

「心地良さを感じるのか、家で過ごすことが多くなりましたね。賃貸マンションに住んでいた頃は、ずっとそこに暮らすという感覚ではなかったので、住まいに求めていたのは利便性でした。ですから、バスに乗る生活をしてこなかったんですけど、今はバス利用にも慣れて気にならなくなりましたね。特にこの場所はバスの本数も多くて、一本で渋谷にも出られることを考えると、バスも不便じゃないなと感じます」(奥様)

▶︎キッチンは独立型。明るく爽やかな空間で、気持ちよく料理ができそう

▶︎ライブラリースペースの一角にはワークスペースも設けました

 

S様は、散歩やパン屋巡りができる生活も望んでいました。以前住んでいた街では、お気に入りのパン屋は車で15分という距離にあったり、ちょっと飲みに行こうと思っても、自分たち好みのお店が近所になかったりと、気軽に出かけられる環境ではなかったのだそう。

「毎週土日はパンを買いに行っています。お気に入りのパン屋が7店くらいあって、その時の気分で買いにいく場所を変えています。どこのパン屋さんが美味しいか実際に全部行って食べ比べもしました。パン屋さんとケーキ屋さんや、夜に飲むお店を全部ファイリングしてリストにしているんですが、歩いて行ける場所にこのようなお気に入りのお店がたくさんあるのは嬉しいですね。友人が家に来た時も、“ちょっと行ってみる?”と気軽に行ける場所があったり、仕事帰りに寄り道できる場所があることにとても満足しています」(ご主人)